肝がんの治療法「切除手術」
肝がんの治療法として、多くの方が思い浮かべるのが「手術」ではないでしょうか。切除手術は、臓器にあるがんを完全に無くしてしまうことが期待できる手術とされているので、最も有効な治療法であると言われています。
肝がんの切除手術の方法としては、葉切除術、区域切除術、核手術などがありますが、これらの手術は、肝がんの大きさや、切除しても大丈夫な範囲かをＣＴ検査などの画像検査の結果から判断して決定されます。
その判断は、肝がんの大きさや肝臓の状態などによって総合的に判断されるのですが、健康な肝臓の場合、肝臓の７０％を切除しても切除前の大きさまで再生するそうです。
しかし、もともと肝臓に病気を抱えているような場合その戻りが悪くなってしまうので、あまり大きく切除してしまうと、手術後に肝臓が十分に機能しない「肝不全」を起こしてしまう可能性があります。
肝不全になってしまうと日常生活に影響が出てきてしまいますから、切除手術では、術後の回復できちんと機能するかを判断して、なるべく多くの肝臓を残すことが重要です。
このようなことからすると、リスクの可能性を心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、最近では今までの肝がん切除手術のように、体に大きくメスを入れなくてもがんを取り除く事ができる、腹腔鏡手術なども用いられることがあります。
この手術は、切除できる大きさに限界があるので、進行している場合の手術としてはあまり一般的ではないようですが、患者自身の負担が少ない手術なので、初期の肝がんでは利用できることもあるそうです。