肝がんの治療法「ＰＥＩ」
肝がんの治療法には、がんの状態や場所、肝臓の状態などによってどのような治療が行われるかが判断されます。その中に「ＰＥＩ」と呼ばれている治療法があります。このＰＥＩという治療法は、経皮的エタノール注入療法というもので、化学作用を利用してがんの組織を壊していこうというものです。
ＰＥＩまたはＰＥＩＴなどと言われるこの治療法では、無水エタノール（純アルコール）を、肝がんに注射することになるのですが、この手術を用いることが出来るのは、肝がんは３ｃｍ以下で3個以下であることが条件です。
また、超音波で肝がんの場所が明確にわかるものであることが大切です。
しかしこの治療法は、肝がんの状態が２ｃｍ以下という小さいものなら、がんを完全に無くすことが期待できる切除手術と同じ治療効果を期待できる手術なので、早期の肝がんには有効な治療法と言えるのではないでしょうか。
ＰＥＩで肝がんを治療することのメリットとしては、切除手術と比べて体の回復が早いため手軽に治療することができる、体に副作用の少ない薬を利用して行うため治療における副作用が少ない、再発したがんにも利用できることなどが挙げられます。
デメリットとしては、大きな肝がんには用いることが出来ないこと、肝がんに無水エタノールを注入する時に、がんの位置が超音波で鮮明に映し出されないと安全に行うことができない、がんの一部が残る可能性があるなどがあります。
手軽な治療法ではありますが、デメリットもありますから、お医者様とよく相談してから判断するようにしましょう。