肝がんの治療法「マイクロ凝固術」
肝がんの治療で用いられるマイクロ波強固療法という治療法は、マイクロ波という電極を利用してがんを死滅へと向かわせる方法です。この方法は、電子レンジの加熱する時に使用されているマイクロ波を利用したものです。
マイクロ波は、水を含む物質に照射されると、水と分子の間が摩擦することで熱が起こるという働きがあります。
この熱を利用して、がんを焼いて死滅させていくのですが、肝がんの治療では、超音波の画像を見ながら細い電極を皮膚からがんへ差し込み、そこから放たれるマイクロ波によってがんを加熱して焼いていきます。
肝がんに用いられる治療法には、それぞれ向き不向きがあるように、マイクロ凝固術でも適する条件というものがあります。
マイクロ凝固術が適するのは、3cm以下という小さい肝がんです。
この治療法を行うことのメリットとしては、患者の負担が少ないことや、大きく切開する必要がないので回復が早いことなどが挙げられますが、肝がんを焼くために熱を発することで、がんだけでなく他の臓器を傷つけてしまったり、正常な組織を焼いてしまうというデメリットも考えられます。
肝がんの治療法としては、まだ新しく分野に入る治療法ですし、日本では保険適用が認められていないため治療費が高額になることが考えられます。
しかし小さながんに対しては、ある程度の高い効果が期待できる治療法ですので、今後の動向に注目したい方法とも言えるのではないでしょうか。